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金沢和子の活動日記

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「靖国」という口実

日本宗教者平和協議会が発行する「宗教と平和」誌に、私の原稿を掲載していただくことになりました。靖国神社を訪問した際の感想を文章にまとめたもので、戦争を知らない世代からの感想に、新鮮さがあったのかもしれません。つたない文章ですが、何かの役に立てばと思います。

「靖国」という口実

 11月15日、関西の宗平協のみなさんが、靖国神社を訪問すると伺ったので、ご一緒させていただいた。遊就館の問題が、世界的な話題となる中で、現在の靖国神社がどんな様子か、実際に確かめてみたかった。

 実は、今回の訪問は2回目。はじめて行ったのは、中学生のときだった。そのときは、境内の桜の木についていた札を見て、「ここには戦争で死んだ人がいたるところに潜んでいる」と感じ、ゾッとして立ちすくんだまま先に進めなくなってしまった。そのまま引き返したのだが、夜には悪夢を見て、泣きながら目をさましたような有様。何の知識も持たずに訪問した私にとって、靖国神社とは、バラエティ番組に登場する強烈な「心霊スポット」と同じだった。

 今回は、さすがに引き返すことはなかったが、改めて、この神社の不気味な存在を感じて、やはり恐ろしく、この神社に対する警戒は、より真剣なものとなった。

 まず感じたことは、この神社では、殺したり殺されたりすることが否定されないのではないか、ということ。たとえば、「玉砕」という自殺行為が賞賛される。戦場で亡くなった場合は、どんな死に方だったのかが丁寧に紹介される。

 でも、軍人の死に方は問題にされるのだが、軍隊が殺した相手については、ほとんど問題にされない。

 さらに、この神社からは不戦の決意を感じられなかった。展示室の最後のほうでビデオが上映されていて、戦死した兵士の累々とした屍が映っている。戦争の実態は殺し合いであるという、悲惨な状況そのものだ。

 でも、この映像のナレーションは、「天皇に参拝してもらえないのは可哀相だ」という趣旨のもので、戦争を繰り返すなというメッセージではなかったと思う。その先の売店でも、自衛隊グッズを山のように売っていて、戦争をしないという誓いからは、生まれない発想だと思った。

 確かに、戦争で亡くなった方たちのことは、忘れてはならない。遊就館に展示してある青年達の遺影は、これほど多くの犠牲があったという事実を示している。そして、将来の希望も、家庭を持つことも許されなかった彼らに思いを寄せるとすれば、「青年の夢を奪う戦争を、二度と繰り返さない」という決意である。

 遊就館にいると、「仕方なかった」「国のためには」「愛する人のためだから」という口実さえつければ、戦争が許されるかのような主張を感じる。私は、この主張をとても恐ろしいと思う。もし、こんな口実を使われたら、若者たちは戦争を否定できないかもしれない。

 だから、私たちがこの神社から学ぶことがあるとすれば、この「口実」に気をつけろ、ということだろう。戦争を始めるときには、こういう口実が使われるということだ。

 小泉首相の靖国参拝だけでなく、戦争礼賛を子どもに教えようとする教科書も登場し、侵略戦争の名誉回復をはかろうという動きが強まっている。これからは、「靖国」という口実が、巧妙な手段で続々と登場するだろう。平和を求める私たちは、口実が出てくるたびに見破って、「靖国」という口実を復活させないように全力を尽くさなければと、決意を新たにする訪問となった。

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